スーパーヒーロー

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幼稚園では、一斉行動が困難な子を支援する人として、勤務している。すると、いやぁ、世界はたくさんの見えない障害物に溢れているのだなぁ、と、そんな子どもたちと過ごしていると思う。

 

なかなか下駄箱から教室まで来れない子がいる。こういう子は結構いて、人の圧が苦手なのか、いろいろ声がけするのだけど、なかなか難しい。

 

でも、彼はクラスの面倒見のいい子と一緒だと、手を繋いで教室までやってこられることが、ある日発覚。

 

何回かそんな日々があって、ある日。また、下駄箱から動けなくなってるようで、教室に先に来ていた面倒見のよい彼女に、「迎えに行って〜」と担任の先生。

 

「まかしとけ」

 

一言残し、さっと立ち上がって、部屋から出ていく彼女。その立ち振る舞い、表情がまさにスーパーヒーロー。先生と顔を見合わせ笑ってしまった。

 

普段はかなりヤンチャな彼女。でもこんな子が、お友達を救い、教室に平和をもたらすのであった。